世界一の長寿国


日本は世界有数の長寿国です。一人当たりの平均寿命が長いのはもちろんの事、健康長寿国としても有名です。2018年の統計では、平均寿命が女性は87.32歳、男性は81.25歳、平均健康寿命が女性は74.79歳、男性は72.14歳と世界最高水準にあります。その成果は日本の先進医療制度、国民の健康意識と検査受診率の高さが密接に関連しています。



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日本に対する世界の評価


2018年、世界保健機関(WHO)は最新の国際医療評価報告書を発表しました。医療水準、医療サービスの受け入れ体制、医療費負担の公平性等の面から、世界190余りの国を総合的に評価した結果、日本が再び世界一位となりました。


日本は世界有数の長寿国を実現しただけでなく、日本の医療そのものが世界的に高い評価を受けています。The Conference Board of Canadaが公表した資料で日本は平均寿命の他に、死亡率(癌、循環器疾患、糖尿、筋骨格系疾患、精神疾患、乳児、医療事故)等の項目で最高ランクのA評価を受け、総合評価でも先進国48カ国で一位を獲得しました。


 

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日本医療の利点


癌治療(放射線治療)


重粒子線治療、陽子線治療、ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)、定位放射線治療等、従来の放射線治療より副作用が少ないため、従来では治療が難しいとされていた癌も体にダメージの少ない治療法が見つかるようになりました。

重粒子線治療は日本が初めて成功させた技術であり、現在も世界的な注目を集めており、新しい高度先進医療として認可されています。


癌治療(非放射線)


日本ではメスを入れずに病巣部分のみを直接切除する内視鏡的治療、腹部や胸部に穴を開けて手術を行う腹腔鏡・胸腔鏡下手術、関節鏡手術、内視鏡的粘膜下層剥離術・切除術等,内視鏡という高度な治療手段を支える目となる役割を担っているのがデジタル画像診断システムであり、デジタル画像診断システムの目的は、病巣を早期に分子レベルで狙えることです。したがって、日本は低侵襲外科治療において世界トップレベルであると言えます。


再生医療


日本では失われた臓器や細胞組織を再構築する再生医療の分野で、心不全や角膜移植等の治療に個人の細胞膜培養(患者の細胞を利用して膜状に培養する)を用いる臨床研究が行われています。

 

心血管脳神経外科


日本では患者の身体的負担を軽減する為に経皮的冠動脈形成術(PTCA)が従来の外科的治療をはるかに上回る70%を占めており、医療機器の発達とともに心臓手術のリバビリ期間が短縮されています。他の国から治療の受け入れ拒否を余儀なくされていた脳神経の患者の多くが日本の手術を通じて回復しました。


臓器移植


日本の肝移植の殆どは生体肝移植であり、その5年生存率は世界的にトップクラスです。

また、全移植期間中と術後の感染予防においても世界で高く評価されています。


整形外科


アジア人の骨格に適合した人工関節を更に細分化し、個人に合わせてカスタマイズしている為、すべての患者に高度な治療技術を提供することが可能です。


眼科


緑内障や白内障といった病気は気づかぬうちに進行し、最悪の場合は失明になりかねません。

したがって視力の良しあしだけでなく、眼科での総合的な検査はとても大切な定期健診内容の一部です。角膜再生医療の臨床応用等、日本は眼科領域においても世界の最前線にいるといえます。


産婦人科


日本は世界一の不妊大国であり、毎年平均24万件と体外受精の実施件数は世界一です。


歯科


日本では「自分の歯を残す」ことが重視されており、厚生労働省と日本歯科医師会が共同で「8020運動」を提唱しています。80は年齢を指し、20は20本の健康な歯という意味でその名がつけられました。日本の歯科医院は世界最高レベルの技術と最先端機器を装備しており、日本の高齢者のほとんどが健康な歯を守り続けています。